STORM Xeの音声合成が生まれ変わりました

こんにちは、ロゴスウェアのサポート担当の田中です。
昨年は霜降の月にかかる頃まで酷暑が続いておりましたが、今年は一転して最強最長と報道された寒波が到来しました。天上も人間(じんかん)も両極に触れているように感じられますが、このようなときこそ中庸が肝になるのではないかと愚見しています。

それはさておき、本記事では、2月13日にリリースしたSTORM Xeバージョン3.6.0の音声合成にまつわる機能改善についてご紹介します。
STORM Xeバージョン3.6.0では、二種類の音声合成が進化しました。pptxファイルに音声合成ナレーションを入れてSTORM Xeのコンテンツを作成している、または作成しようとしている方は、ぜひ本記事をご覧の上でバージョンアップを行ってください。

標準の音声合成

まず、製品のグレードに関わらずご利用いただける、標準の音声合成についてのご紹介です。
英語やスペイン語など従来の標準音声合成で対応していた言語に加え、多くのお客様からご要望いただいておりましたベトナム語やタイ語などがご利用可能となりました。
対応言語を一覧にすると長くなるため、ここではSTORM Xe操作マニュアルへのご案内にとどめておきます。

STORM Xeの音声合成で他の言語を使用する場合、バージョン3.5.2以前のSTORM Xeでは、Windowsの設定から「言語」を追加していました。
STORM Xeバージョン3.6.0では、Windowsの設定から「音声」を追加する方法に変わりました。
これにより、旧来の音声合成における制限が一つ解消されました。香港の中国語(繁体字)と台湾の中国語(繁体字)が両立できるようになったことです。

既に追加済みの言語は、STORM Xeバージョンアップ後も引き続きご利用いただけます。このため、3.5.2以前のバージョンで追加した言語を、Windowsの設定の「音声」から改めて追加する必要はありません。

音声合成プレミアム

続きまして、レギュラーまたはエキスパートのグレードでご利用いただける音声合成プレミアムについてご紹介します。
STORM Xeバージョン3.6.0のリリースと同時に、音声合成プレミアムもバージョンアップしました。これにより、従来の音声合成プレミアムをバージョン1.0.0、新しい音声合成プレミアムはバージョン2.0.0として世に送ることとなりました。
音声合成プレミアムバージョン2.0.0では、1.0.0で選択できた「ななこ」と「せいじ」のほか、高品質音声の「えみり」と「おさむ」を追加で選べるようになっています。
「ななこ」と「せいじ」も1.0.0から何ら変わらない、というわけではなく、微修正とはなりますが一部のイントネーションが改良されました。

ななこのサンプルと、えみりのサンプルをリンクからご視聴いただけます。

この音声合成プレミアムバージョン2.0.0ですが、いくつか留意点がございます。

  • 高品質の「えみり」と「おさむ」は、標準の音声合成や「ななこ」と「せいじ」に比べると、コンテンツの作成に時間がかかります。
    コンテンツの作成状況やスライドの内容等に合わせて、ナレーションをお選びください。
  • 64bit版のみ対応しています。32bit版のWindowsPCにSTORM Xeをインストールされているお客様は、引き続き音声合成プレミアムバージョン1.0.0をご利用ください。
  • バージョン1.0.0とは併存できません。STORM Xeの音声合成設定画面で、旧バージョンの音声合成プレミアムを削除してからのバージョンアップとなります。
  • STORM Xeバージョン3.6.0より前のバージョンではご利用いただけません。STORM Xe本体はそのまま、音声合成プレミアムのみバージョンアップすることはできません。

音声の部分確認

STORM Xeバージョン3.6.0では、試しに一部分だけの音声を確認できるようになりました。
音声合成原稿からテキストを範囲選択し、「音声確認」でその一部分だけ試聴できます。
どの音声合成の種類でもご利用可能ですが、コンテンツ作成で時間がかかる「えみり」と「おさむ」を選択したときにとりわけご活用いただけます。

今まで作ったコンテンツは再編集できる?

STORM Xeバージョン3.5.2までに作成したコンテンツを、STORM Xeバージョン3.6.0にしてから再編集する用事もあるかと思います。
それを考えると、旧バージョンで作成したコンテンツが編集できなくなるのは困る、とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、ご心配には及びません。STORM Xeや音声合成プレミアムをバージョンアップしても、旧バージョンで作成したコンテンツは編集できます。
ただ、音声自体は、画面上の編集と連動してバージョンアップされません。
音声合成プレミアム1.0.0のナレーションを使って作成していたコンテンツを、音声合成プレミアム2.0.0の高品質音声「えみり」と「おさむ」のナレーションで編集し直したいときには、改めてコンテンツを新規作成するか、「PPT差し替え」で音声合成の種類を再選択してください。
音声合成プレミアム1.0.0で使っていた「ななこ」と「せいじ」のナレーションはそのままでも、音声合成プレミアム2.0.0の「ななこ」と「せいじ」でナレーションにしたいという場合は、以下のような方法で設定できます。

  • コンテンツ編集画面で、任意の音声合成原稿を修正して「保存」する。
  • 音声合成設定画面の「単語読み設定」で任意の単語を登録した後、コンテンツ編集画面を開いて「保存」する。

最後に

音声合成の機能改善はかねてからの開発要件に含まれていましたが、ようやくにして実を一つ結ぶに至りました。
皆様からのご要望や時勢の要求などを糧に、今後もSTORM Xeを改良してまいります。
音声合成の設定など、わからないことがございましたらサポートまでご連絡ください。
バージョンアップしたSTORM Xeによるコンテンツ制作サービスも同時に承っておりますので、制作代行をご希望の際には制作サービスまでご連絡ください。